木心庵ブログ ~河野 由樹子が想ふ事~

「羊と鋼の森」

木心庵は北海道札幌市にて1952年に創業した北海道随一の銘木を揃えた木材の専門店です。

辻井伸行氏のピアノが流れると知り、ずっと映画の公開を楽しみにしていました。

 

小説は以前書店でパラパラとめくった時はさほどトキメキがなく(宮下さん、ごめんなさい)、映画でストーリーがわかればいいかな位に思っていました。

 

ところが先週、「なんてことのない話なのにね、何であんなに面白かったのかしら」といっていた義妹のひと言で、私も公開前に読んでおきたくなったのです。

映画を先に観たら、小説の世界が見えなくなってしまいそうだったので。

 

さて、読んでみて確かに、、、

北海道に生まれ育った私にその情景はつかみやすく、すーっと入りこむことができ、心地よい浮遊感を覚えながら読みふけってしまいました。

 

スプルース、白樺、キタコブシ、オンコ(=イチイ)、そしてアカエゾマツ。

木の名前が出るたびに森の匂いを思い出しては深く息をすいこんだりして。

 

読むなら『ためになるもの』『ワクワクするもの』と思っていた私には、このなんとも言えない『スロウなもの』がとても新鮮でした。

 

スロウ、slow、すろう、、、、いい響き。

 

そう、心の中が乱れたら調律の森へ深くゆっくりと誘(いざな)われてみよう。。。